国体や全国高校総体などで多くの選手が活躍しながら、四月の学校統合で歴史を終える恵那市の岩村高校スケート部の「閉幕式」が十日、同市内のホテルで開かれた。 スケート部は一九九一年につくられ、今季まで十六年連続で県高校総体の男子総合優勝を達成。全国大会でも上位入賞を数多く記録した。式は、同校が明智商業高と統合するため節目を飾ろうと企画され、卒業生や歴代の顧問教諭ら約八十人が出席した。 初代主将の下島和生さん(32)は、創部早々に地元のスケート場が無くなり、車で約二時間かけて長野県のリンクに通うことになった苦労話を披露。最後の主将となった同校三年の春日井琢也君は「先輩方が強い岩高のイメージを築いてくれた。岩高でスケートができて良かった」と述べた。 最後に出席者らは校歌などを歌いながら、会場に掲げてあった部の横断幕を降納。創部以来、指導を続けてきた光岡郁雄前監督(62)は「山間部の小規模校でここまでできたことが周囲の高評価を生んだ。地域の方々に感謝したい」と締めくくった。(鈴木智行)